早稲田大学比較法研究所&グローバルCOE共同主催、比較法学会後援

国際シンポジウム「法創造の比較法学?新世紀における比較法研究の理論的実践的課題」

【共通テーマ】 「法創造の比較法学−新世紀における比較法研究の理論的・実践的課題」
【目 的】  わが国は、アジアにおいていち早く近代化を達成したが、その根幹に西欧法の継受とそれを根付かせてきた法学の営為がある。それは一言で言えば、西欧法を相対化しつつその理念と経験を不断に理論化し、理論を通じてさまざまな困難を克服しようとする実践的営みである。同時に、そこでは西欧法の基底にある市民社会の実現そのものが、いわば永続的な変革の理念として求め続けられてきた。かくて、市民社会の理念を法の世界により規範化したかたちで投影させ、理論を通じて現在の世界的レベルの問題群に迫ろうとする法学の創造という構想が生まれた。すなわち、企業や金融市場抜きには成り立ち得なくなっている現在の世界において、市場の論理に市民社会の論理をいかに埋め込むことができるかを探求し、そうしてあるべき法システムを創造しようという法学の新たな企てである。
  この2日間にわたる国際シンポジウムは、このGCOEの目的と理念を、比較法の理論的・実践的課題という統一テーマのもとに、一日目は、比較法の理論に、二日目は、比較法のより実践的課題に焦点を絞って探求しようとするものである。
【日 時】 シンポジウム1
2009年11月14日(土) 午前9時30分から午後6時
シンポジウム2
2009年11月15日(日) 午前9時30分から午後6時
【場 所】 早稲田大学早稲田キャンパス 27号館地下1階 小野記念講堂
【プログラム】 シンポジウム1「比較法の新時代−市民社会と法の調和を求めて」
シンポジウム2「グローバル経済危機と労働法の役割−国際比較を通じて」 受付終了
【参 加】 ページ最下段のお申し込みフォームからお申し込みください(参加無料)
【お問い合わせ】 早稲田大学比較法研究所
早稲田大学グローバルCOEプログラム≪企業法制と法創造≫総合研究所



11月14日(1日目)
シンポジウム1「比較法の新時代−市民社会と法の調和を求めて」


 今日、グロバリゼーションの展開のなかで世界的なトレンドとなっている法整備支援という活動において、日本の法学者・実務家への要請が強まっているのは、わが国における西欧法の不断の継受と無関係ではない。しかしながら、この活動において、西欧法そのものがEU法の展開を通じて変動しつつあること、同時にそうした西欧法の変動とともにアメリカ発の世界的金融危機をもたらしたアメリカ的システムを克服するために、アジアが全体としていかなる法システムを構築することができるか、そのための法学における協働は可能であるかといった、課題が意識されつつある。このような課題は、比較法のかつての目的とされた法の統一とは異なった意味での、比較法の理論的課題そのものであり、理論によってしか検証できない問題と言っていいであろう。

  この理論的・実践的かつ緊急の課題についてPart 1にあたるこの国際シンポジウム「比較法の新時代−市民社会と法の調和を求めて」 New Era of Comparative Law: Challenging for Civil Society and Harmonization of Lawでは、現在の世界の比較法学をリードする著名な研究者を招聘して、現在の比較法の重要テーマとなっている「多様性のなかの法の統一・調和」という理念とその内実の検証を行う。これはまた、法整備支援の共通項とされてきた西欧法の内容に種々の型とその「統一」をめぐる論議があることを明らかにし、わが国の法の発展方向への示唆を獲得すると共に、アジアのレベルでの西欧法の役割とその限界を明らかにする試みである。このようにして、現在の比較法の理論に関わる一連の問題群を検証しつつ比較法の新たな地平を拓くこととする。


本シンポジウムには、ドイツ、イギリス、ベトナム、台湾からの比較法の専門家が参加する。
(日本語・英語(同時通訳))


09:30 開会
  挨拶              上村達男(GCOE拠点リーダー・法学学術院長)
                   早川弘道(比較法研究所長)
  シンポジウムの趣旨説明  戒能通厚(法学研究科教授)
10:00〜10:30 「民法改正事業と比較法」
内田 貴(前東京大学教授、法務省参与)
10:30〜11:15 比較法理論の新たな位相−法史と比較法の接合
Professor Reinhard Zimmermann (マックス・プランク比較法・国際私法研究所所長・教授)
11:15〜12:00 ヨーロッパ民事法の理念と市民社会論
Professor Hugh Collins(ロンドン大学政治経済学院(LSE)イングランド法教授、法学部長)
12:00〜13:30 昼食
13:30〜14:00 ベトナムにおける法典整備と植民地支配の「遺産」
Professor Nguyen Ngoc Dien (べトナム国家大学法経学部副学部長・教授、パリ大学客員教授)
14:00〜14:30 東アジアにおける西欧法の継受とその現代的位相
陳聡富 (台湾大学法学院教授)
14:30〜14:45 休憩
14:45〜17:50 パネル・ディスカッション
コーディネーター   Rolf Knieper(ブレーメン大学名誉教授)
ディスカッサント
小川浩三(桐蔭横浜大学)、戒能通厚、楜澤能生、小口彦太(以上、早稲田大学)、
滝澤正(上智大学)、水林彪(一橋大学)、ロルフ・クニーパー(座長)
これに報告者(内田、チマーマン、コリンズ、ディエン、陳)
総括 ロルフ・クニーパー
17:50〜18:00 まとめと挨拶  滝澤正(比較法学会理事長)







11月15日(2日目)
シンポジウム2「グローバル経済危機と労働法の役割−国際比較を通じて」


 アメリカの金融危機に発したグローバルな経済危機は、世界各国における雇用危機を引き起こしている。ILOは、もっとも楽観的なシナリオによっても、2009年には、2007年末よりも1800万人も多い失業者と世界平均で6.1%の失業率を記録するであろうと予測している。日本においても、「派遣切り」の横行や「ホームレス」の増大の中で、<格差社会論>から<反貧困論>へと議論の基調が推移している。

本シンポジウムの目的は、以下の二つの問題について国際比較を通じて検討することである。一つは、アメリカの金融危機に発したグローバル経済危機が各国の雇用状況にどのような影響を与えているのかであり、もう一つは、そうした状況がそれぞれの国の労働法制や労働法理論にどのような問題を提起しているのかである。
この検討を通じて、21世紀における労働法の新たな課題を明らかにし、労働法の再構築の方向性について展望のある議論を行いたい。


本シンポジウムには、イギリス、アメリカ、イタリア、デンマーク、韓国、日本のそれぞれの国から労働法の専門家が参加する。
(日本語・英語(同時通訳))



  司会:浅倉むつ子(早稲田大学)、清水敏(早稲田大学)
09:30〜09:45 挨拶 開会にあたって−G-COEからのメッセージ
    上村達男(G-COE拠点リーダー・法学学術院長)
09:45〜10:00 シンポジウムの趣旨説明−日本からの問題提起(1)
問題提起(1):石田 眞(早稲田大学)
10:00〜10:50 イギリス:報告・コメント・質疑
報告:Hugh Collins(LSE) コメント:石橋 洋(熊本大学)
10:50〜11:40 アメリカ:報告・コメント・質疑
報告:Karl Klare(Northeastern University) コメント:林弘子(福岡大学)
11:40〜12:30 イタリア:報告・コメント・質疑
報告:Bruno Caruso(Catania University) コメント:大内伸哉(神戸大学)
12:30〜14:00 昼食
14:00〜14:50 デンマーク:報告・コメント・質疑
報告:Ole Hasselbalch(Aarhus University) コメント:和田肇(名古屋大学)
14:50〜15:40 韓国:報告・コメント・質疑
報告:盧尚憲(ソウル市立大学) コメント:根本到(大阪市立大学)
15:40〜16:00 コーヒーブレイク
16:00〜18:00
日本からの問題提起(2)と全体討論
問題提起(2):島田陽一(早稲田大学)
指定討論者:各国参加者 毛塚勝利(中央大学) 菊地馨実(早稲田大学)


受付終了







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